履物の経年変化にご注意

着物を日常的に着るようになって10年以上経ちますが、履物のトラブルについて、意外と見聞きする機会が多いことに気がつきました。

着物は特別な時に着るという方にとっては、草履や下駄などの履物も、特別な時が出番の時となります。

たとえ今まで数回しか履かなかった草履でも、経年による素材の変化で思わぬ事態になることはあります。
お母様が若い頃に履いていた草履を十数年ぶりにお嬢様が履く場合や、リサイクル商品でいつ製造されたものか分からない場合など、一見きれいで問題なさそうに見えても、見えないところで劣化が起こっている場合があるのです。

とっておきの草履を履いて出かけたら、底がパカっと外れた、とか
別の人は、エナメルの部分がぼろぼろになった、とか
さらに別の人は、足袋や着物に色移りした、とか
いずれも長い間使っていなかった履物でのトラブルです。

もちろん、古いものだからといって必ずトラブルが起こるというものではありません。
私は着物を着る人に多く関わってきているので、その分、このような話に触れる機会が多くなっているとも言えます。
ところが履物の経年変化についてご存知ない方は多く、だからこそ注意喚起の必要性を感じました。

こういったことは、予期しない時に突然起きるものです。
外出先で履物のトラブルに見舞われたら、楽しいはずのお出かけが楽しめなくなってしまいますよね。
トラブルを未然に防ぐために、できることはやっておきましょう。

着物を着る日が決まったら、余裕がある段階で履物の点検もしておきましょう。

エナメルや合皮などの素材は、触ってみてベタベタとした感じがあったら、履いた時にその部分が剥がれてくる可能性が高いです。
別のものを検討した方が無難です。

時間がある時に実際に履いてみて、ある程度の距離(お家の周りを一周など)を歩いてみましょう。
そこで何も問題なければ当面は大丈夫。
鼻緒がゆるいと感じたら、草履を買ったお店か専門店で相談してみましょう。
草履の鼻緒は調整したり、挿げ替えることも可能です。

また、意外に思われるかもしれませんが、ウレタン底の草履も月日が経っているものだと注意が必要です。
ウレタン草履は雨にも強くお手入れも簡単で普段使いに便利ですが、私も過去に大変な思いをしたことがあります。

毎日のブログ・苺memoの記事に詳しく記しておりますので、どうぞご覧ください。
ブログ記事「経年変化に気をつけて」→こちら
ブログ記事「経年変化にご注意!」→こちら

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