大事に箪笥にしまっていた着物。

何年も経って久しぶりに出してみたら、白いシミのようなものが‥‥

おそらく、それはカビです。

長い間しまいっぱなしにしておいたことで、カビに気づくことができなかったのですね。

桐の箪笥にしまっているからといって、カビが生えないという保証は誰もしてくれません。

だから、定期的に外に出して、着物に風を通す必要があるのです。

しかし、すでに生えてしまったカビはどうすれば良いのでしょうか。

カビは一度生えてしまったら、完全に落とすことは素人では難しいものです。

 

一番良いのは、悉皆屋さんや着物クリーニング専門店に依頼してカビ取り処理をしてもらうこと。

当然お金がかかることですし、処理を施す数や面積によっては思ったよりも高額になることがあります。

着物が変色している場合は、色直しなど加工代もかかってきますので、専門店に依頼する場合はあらかじめ見積りを取っておくと安心です。

専門家に依頼する予定でも、「どうせ綺麗に直してもらえるのだから」と、そのまま放置していてはいけません。

時間が経てばカビは増殖し、取るのにますます手間のかかるものになってしまいます。

カビを見つけたら、なるべく早く依頼しましょう。

さて、着物にカビを見つけてしまっても「お金をかけたくないから」「そんなに大事な着物じゃないから」「いずれ処分するから」などの理由で、専門家に依頼しないという選択をした場合はどうでしょう。

その場合でも、とりあえずはご自分で出来るだけカビを目立たなくする努力をしてみてください。

カビは臭いもありますから、小さいうちに落としておくのが賢明です。

ここでは詳しく書きませんが、ネットで検索してみると、方法はいくらでもヒットします。

それより大事なことは、カビの生えた着物と他のきれいな着物を一緒にしないということです。

同じ引き出しに入れるなど、絶対にやめてください。カビは他の着物に移ります。

ご自分でカビを取った着物は、一見きれいになったように見えてもカビの根が残っている場合があるのです。

カビがある着物は、完全に隔離するつもりで、他のものからなるべく離れた場所に保管してください。

 

大事な着物をカビから守るためには、やはり定期的に箪笥の外に出すことが必要です。

それには着るのが一番。

着物を着て、ぜひお出かけしてください。

中には着て出かけられない着物(喪服などがそうです)もあるかと思いますが、そういう着物はお天気の良い日に風通しの良い室内に干しておきます。

いわゆる虫干しです。

これを書いているのは2月上旬ですが、真冬のこの時期は空気が乾燥しているのでおすすめです。

大事な着物を、どうぞご自分の手で守ってください。