着物の寸法表記について

私たちは物の長さをあらわすとき、m(メートル)や cm(センチメートル)を使います。

メートル法は小学校(またはそれ以前)の頃から慣れ親しんでいるもので、なんとなく「1メートルはこれくらい」という感覚的なものを持っている方もいらっしゃるでしょう。

着物の寸法も、センチメートルであらわすことが多いですが、もうひとつ、「尺(しゃく)」とか「寸(すん)」などであらわすこともあります。

着物では鯨尺(くじらじゃく)が使われていて、1尺は約37.879cmです。

名古屋帯で「八寸帯」という種類がありますが、8寸はセンチメートルに換算すると約30.3cmであることが分かります。半幅帯は4寸なので、帯幅は約15cmです。

建築関係でも「尺」や「寸」が使われていましたが、こちらは曲尺(かねじゃく)といって、鯨尺とはちがう寸法となります。曲尺で1尺は約30.3cmです。

ところで、リサイクル着物ではサイズを表記しているお店もありますが、その表記が鯨尺である場合があります。(『裄1尺7寸』など)

また、着物の仕立てを依頼する場合でも、「尺」や「寸」を使って寸法を測ることもあります。

鯨尺にあまり馴染みのない私たちにとっては、この数字が分かりにくく、具体的な長さをなかなかイメージできません。

お店では、スタッフさんに聞けばセンチメートルに換算した寸法を教えてもらえます。鯨尺は着物の世界では常識でしょうが、私たちの日常生活の中では必ずしも常識ではありません。着物の寸法というのは、購入する上で重要なものです。分からないことは遠慮せずに聞いて、納得してから購入しましょう。

また、鯨尺をセンチメートルに変換してくれるアプリもあります。スマートフォンをお持ちの方なら、便利に使えるのではないでしょうか。IPhoneとAndroidではダウンロードできるアプリも違いますので、ストアなどで比較してみて気に入ったものを使ってみてください。

アプリは数値を入力すると瞬時に変換してくれるので、とても便利です。

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